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多摩武蔵野ウォーキング
 
奥多摩町  OKUTAMA  
  奥多摩むかしみち
おくたまむかしみち 
奥多摩駅前から奥多摩湖までの旧青梅街道をゆく人気の遊歩道コース

東京の奥座敷。日帰りのハイキングコースとして人気の奥多摩に出掛けてみました。
現在は国道の青梅街道が整備され、山梨方面へ向かう車の通り道でもあるこの地域ですが、かつては馬や徒歩で塩山方面の人々との交易を行なう人々が通過する宿場町でした。
今回は、甲州方面へ向かう人たちが歩んだ旧青梅街道、むかしみちを行くウォーキングです。

 
 
全長
約10キロ
所要時間
約3時間30分
Access :電車
JR青梅線奥多摩駅下車徒歩5分
Access : 車
圏央道青梅ICから青梅街道を30分
おすすめ
シーズン
特に新緑のシーズンがお薦め!!
 
 
 
1 奥多摩駅
 ↓
徒歩5分
2 奥氷川神社
 ↓
徒歩5分
3 むかしみち入口
 ↓
徒歩5分
4 羽黒三田神社
 ↓
徒歩30分
5 槐(さいかち)
 ↓
徒歩60分
6 白髭神社
 ↓
徒歩20分
7 しだくら橋
 ↓
徒歩80分
8 水根遊歩道
 ↓
徒歩20分
9 水と緑のふれあい館
 
 
 

 奥氷川神社     交易の拠点として栄えた宿場町の中心地

奥多摩駅に降りたら、旅の始まり。青梅街道に出るとすぐ、奥氷川神社が見えてきます。武蔵国一ノ宮である氷川神社(大宮)、中氷川神社(所沢)に対して、最も奥に位置することから、この名前が付いたそう。多摩川と日原川が交わるこの周辺は氷川宿として江戸時代から栄え、青梅方面から甲州へ交易に向かう人々で賑わいました。
青梅線の終点「奥多摩駅」。食べ物・飲み物などの準備は駅前の商店で。
多摩川に合流する手前の日原川。氷川大橋からの眺めは絶景です。
奥氷川神社
住所 西多摩郡奥多摩町氷川178
 

 むかし道入口 -- 羽黒三田神社 -- 槐休憩所    むかしみち最大の難所、羽黒坂

 
氷川大橋を越えると、右手に「むかしみち入口」の案内が。ここからは国道から離れ、旧道を行きます。いきなり右手に登場するのが、100段は越えるであろう石段が出現!階段の上には羽黒三田神社があります。むかしみちはしばらく羽黒坂という登りが続くので、体力に合わせてペース配分を考えて進みましょう。

羽黒坂を登りきると、槐(さいかち)の休憩所があります。かつて、交易のための荷物を背負ったり、大八車を引いたりする人たちの憩いの場として親しまれていたこの地には、「槐木」と呼ばれる大木があり、それがこの辺りの地名になりました。むかしみちは長い道のりですので、こちらで充分に休憩を取っておきましょう。

むかしみち入口にある案内板。コース全体の見取り図があるので、これから進む道順を確認しておきましょう。
槐の休憩所。右手の大木が地名の由来ともなった槐木。向かい側に立つ赤松の根元には、馬頭観音も祀られています。
羽黒三田神社
住所 西多摩郡奥多摩町氷川1365
 

 白髭神社--惣岳渓谷    むかしみち最大の難所、羽黒坂

 
むかしみちウォーキングの、ちょうど真ん中辺りにあるのが白髭神社。この辺りは石灰岩からできた地層で、高さ約30mもある巨大な岩自体を御神体として祀ったのが、この神社です。世にも珍しい姿の御神体に、しばし神秘的な空気を味わってみましょう。

白髭神社を過ぎてむかしみちを行くと、左手にそびえ立つ変わった岩が。こちらは通称「弁慶の腕抜き岩」と呼ばれるもの。左下の方に腕が一本入るくらいの細い穴が開いており、怪力の弁慶が、腕を突っ込んで穴を開けたのでは…という説が語り継がれるようになり、この呼び名が付いたそう。前を通りかかった際には、ぜひ腕を差し込んでみましょう。

こちらが弁慶の腕抜き岩。高さは3mほど。左下に腕が1本入る程の穴が開いています。 実際に腕を入れてみると、こんな感じ。奥ゆきもかなりあり、大男と言われた弁慶の腕も楽々と通ったでしょう。
こちらが弁慶の腕抜き岩。高さは3mほど。左下に腕が1本入る程の穴が開いています。
実際に腕を入れてみると、こんな感じ。奥ゆきもかなりあり、大男と言われた弁慶の腕も楽々と通ったでしょう。
白髭神社
住所 西多摩郡奥多摩町境
 
穴の開いた小石をお供えすると、不思議と耳の病が治ったという地域信仰がある「耳神様」。御神体は耳に似た形の岩。
明治年代、水根の奥平大乗法印と信仰心の厚い惣岳の奥平庄助によって建てられた惣岳の成田不動尊。
惣岳渓谷にかかるつり橋「しだくら橋」。
※定員5名なので混雑時には通れないこともあります。
 

 水根--奥多摩湖     東京の水がめ「小河内ダム」

 
奥多摩むかしみちも、あと少し。ゴールの奥多摩湖を目指して、案内に従って進みましょう。途中、廃線となった鉄道のトンネルを歩きます。真っ暗でひんやりとしたトンネルの中は、ちょっとしたホラーゾーン。ゴールを目の前に、ハラハラドキドキ感を味わえちゃいます。

トンネルを抜け、水根の林道を下ると、眼下には東京の貴重な水源、奥多摩湖(小河内ダム)が出現。山々に囲まれた巨大な水がめは総貯水量1億8000万トン。都民が利用する水の約2割が、多摩川や玉川上水を経由して、こちらから供給されています。ダムの建設にあたっては、14の集落から成る小河内村や、山梨県の丹波山村、小菅村の一部が水没、945戸が移転しました。これらのエリアを走っていた旧青梅街道、つまり「奥多摩むかしみち」も、奥多摩湖の建設工事で10km以上の範囲で姿を消しています。

ダムサイドには、東京都水道局が運営する「奥多摩水と緑のふれあい館」が。奥多摩の郷土史、文化、自然、ダムの仕組み、水の大切さなどを紹介している他、奥多摩土産なども販売されています。施設の目の前に奥多摩駅行きのバスが発着する「奥多摩湖」バス停があるので、こちらをウォーキングコースのゴール地点とするのが良いでしょう。

奥多摩水と緑のふれあい館
住所 西多摩郡奥多摩町原5番地
電話 0428-86-2731
 
廃線となった鉄道のトンネル。足元には大きな石がゴロゴロ。雨漏りをしている箇所もあるので、注意して進みましょう。
水根の沢沿い遊歩道。ひんやりとした空気が気持ちいい♪ゴールはすぐそこです!
水と緑のふれあい館では、奥多摩湖(小河内ダム)と水の関わりについての展示が見られるほか、奥多摩の文化・歴史に触れられます。
 
【取材後記】   こぐまのウォーキング日記
むかしみち沿いにはドクダミやアジサイの花が。

「むかしみち」という言葉の魅力に釣られて、奥多摩まで足を伸ばしてみました。かつては甲州裏街道、つまり旧青梅街道として往来する人々に使われていた道だというから、それなりに歩きやすいコースだろうと思っていましたが、これがなかなかハード。アップダウンが多いのもそうですが、吊り橋があったり、廃線トンネルを通ったりと、冒険気分を味わえるコースです。歩きやすい格好に、充分な水分、それから念のため雨具も用意してお出掛け下さい!

取材担当:こぐま
 
 

 

 
 

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