KODAIRA KOGANEI
多摩川の清流を江戸の町へ運ぶ玉川上水。今回は玉川上水沿いを散策しながら、小平市・小金井市内の桜の名所をめぐる「桜ウォッチング」コースをご案内します。徳川将軍や明治天皇も訪れた桜の名所を目指して出掛けてみませんか?
小平中央公園−玉川上水 ケヤキ・コナラ・クヌギ・イチョウ…武蔵野の面影を楽しむなら、こちら
駅のすぐ隣には小平中央公園があり、休日にはサッカーや野球などの練習・試合が行なわれています。また、3月下旬〜4月上旬のお花見シーズンには、グラウンド内にレジャーシートを敷いてお花見をするグループも。
多摩川から江戸の町へ生活用水を運んでいた玉川上水とも直結していて、ケヤキやコナラ、クヌギ、イチョウなどの木々がたくさん並んでいます。左下の写真にもあるような、鳥の巣箱があちらこちらに備え付けられていて、多摩の澄んだ空を舞うコゲラ(キツツキの一種)たちにとっても、憩いの場所になっているようです。
近所には津田塾大学・武蔵野美術大学をはじめ、多くの学校があるため、平日もたくさんの人が行き交う人気ウォーキングスポットとなっています。
玉川上水から程近くの住宅地に、彼が暮らしていた住居が、作品とともに「小平市平櫛田中彫刻美術館」として公開されています。代表作は国立劇場に展示されている歌舞伎役者をモデルにした「鏡獅子」。平櫛田中彫刻美術館には、鏡獅子の試作品が展示されています。また、美術館の庭先には、彫刻作品の制作に使われていたという巨大なモミノキも展示されており、その迫力に圧倒されることでしょう。
玉川上水ウォーキングの際には、ぜひ寄り道してみることをお薦めします。
天皇の行幸を記念して植えられた「行幸松」や、名勝と称えられた「小金井桜」の由来を伝える石碑が、玉川上水沿いの「海岸寺」にあります。玉川上水に沿って走る五日市街道の交通量が多く、車のエンジンやクラクションの音が騒がしい中にあって、茅葺き屋根の山門に見守られたこの敷地の中だけは、ゆったりとした時が流れているようです。
この他、公園の東側にはレンタサイクルでのサイクリングを楽しめる「サイクリングコース」(中学生以下対象)や、ソリに乗って斜面を滑り降りる「ソリゲレンデ」、ウォールクライミングに挑戦できる「わんぱく広場」などがあり、お子さんと一緒に遊びに行っても楽しむこともできます。
さらに、小金井公園の楽しみはこれだけじゃありません。公園と併設された「江戸東京たてもの園」には、映画『千と千尋の神隠し』の舞台となる銭湯「油屋」のモデルになったとされる「子宝湯」をはじめ、昭和初期を思わせるレトロな建物がたくさん並んでいます。 詳しくは、「多摩のミュージアムガイド」をご覧下さい。
昨年の羽村堰に続き、玉川上水沿いの桜の名所を取材。
小平中央公園や小金井公園で、レジャーシートを敷いてゆったり楽しむお花見も素敵ですが、水の流れに沿ってウォーキングをしながら楽しむ桜ウォッチングも、また素敵なものでした。
小金井桜が、江戸時代の華やかさを取り戻してくれると嬉しいですね。