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多摩武蔵野ウォーキング
 
日の出町  HINODE   
 
せいりゅうひらいがわとひのでまち 

日の出町は東京の西部に位置する自然豊かな町で、東西に流れる清流平井川沿いには春から夏にかけてさくら、フジ、花菖蒲、つつじ、ひまわりなどが美しく咲き誇り、豊かな自然を生かしたキャンプ場、釣場は都心からのレジャー客で賑わう。今回のウォーキングは川のせせらぎを聞きながら、由緒ある記念物と文化遺産、そしてお花のスポットを歩き、最後は別名美人の湯・つるつる温泉でくつろぐ日の出町の魅力が詰まったコースをご案内しよう。古の情緒とあなただけが感じる四季は都会生活で忘れていた何かを思い出させてくれるだろう。

 
 
全長
約10キロ(バスは除く。Gまで)
所要時間
約3時間(Gまで)
Access :電車
JR五日市秋川駅下車〜ウォーキング〜JR五日市線武蔵五日市駅まで
Access : 車
圏央道日の出ICより20分で最初のスポット到着
おすすめ
シーズン
塩田耕地堤のサクラ並木の4月、大久野のフジが咲く5月、ひまわりが満開の8月、さらに10月までの紅葉シーズンまでがおすすめ
 
 
 
1 JR秋川駅
 ↓
徒歩20分
2 保泉院の閻魔王座像
 ↓
徒歩20分
3 日の出町役場
 ↓
徒歩20分
4 ロンヤス会談記念碑
 ↓
徒歩15分
5 ふれあい農産物直売所
 ↓
徒歩15分
6 西福寺と大久野フジ
 ↓
徒歩15分
7 幸神神社とシダレアカシデ
 ↓
徒歩10分
8 JR武蔵五日市駅
 ↓
バス15分
9 肝要の里
 ↓
バス5分
10 生涯青春の湯つるつる温泉
 ↓
バス20分
11 JR武蔵五日市駅
 

 保泉院-木造閻魔大王座像    ヒノキ材を用いた閻魔大王。東京都の指定有形文化財

 
閻魔大王座像は都指定文化財 紅色の外観の色がうつくしい
座高89cm、裾張124.8cm。この像はその後江戸時代に各地区で造られた閻魔大王像の代表的な例と言われている。
JR五日市線秋川駅を降りて、北へ歩くこと約1.5km。圏央道日の出IC近く、平井川沿いにある保泉院(ほせんいん)は曹洞宗(そうとうしゅう)のお寺で、境内には昭和35年に都の有形文化財に指定された「木造閻魔大王座像」が置かれている。
この像は室町中期に仏師了戒によって造られたと言われており、ヒノキ材を用いた寄り木造りで高さは89cmもある立派なもの。
じっと見ていると玉眼の目がこちらをにらみつけているようでかなりの迫力が感じられる。
保泉院
住所 東京都日の出町平井860
電話 042-597-0120

 日の出町役場    都心から西へ約50kmに位置する緑豊かなまちの中心地

 
三吉野バス停を過ぎ、平井川を渡ると平井宿で栄えたエリアへ出る。日の出町は昭和30年に平井・大久野の2つの村が合併して、日の出村として発足した。役場は昭和64年この場所へ移転し現在に至っている。町の花はこの後訪れる「フジ」と「サクラ」。人口はわずか15,000人の緑豊かなのどかな町である。
現在、日本一の桜の里を目指して、「 ひので桜100万本プラン21」という植樹運動を推進しており、役場南側の町民グラウンドからの塩田堤あたりの桜約150本は4月に見事な花を咲かせる。
また8月にはグラウンド隣のヒマワリ園で約5,000本もの黄色いヒマワリが一面に広がる。その姿は山梨県明野のものと同じくらいに見事である。 >>日の出町エリアガイド
  
写真上は役場前。
清流平井川とほぼ並行して、町の東西を国道が走る。
この辺りは平井宿(ひらいじゅく)として中世以降は栄えていた。
ひので桜100万本プラン21
日の出町役場
住所 東京都日の出町平井2780
電話 042-597-0511
URL http://www.town.hin
ode.tokyo.jp/
休日 土日
アクセス 青梅線福生駅西口からバス(日の出折返場行・平井経由武蔵五日市行・平井経由五日市駅行)で「文化の森入り口」下車0分
その他 桜まつり 4月上旬、ふじまつり4月下旬、竹の子まつり5月上旬、ひまわりまつり8月上旬

 ロンヤス会談記念碑(平和の碑)    ロナルドレーガン大統領来町時には町中が歓迎ムード一色

 
役場を出て北側の山方面、文化の森給水所方面へ足を進めていく。町に二つしかない中学校のうちの一つ、平井中学校を左に見て、少し急な坂を上っていくこと約500mで、ロンヤス会談記念碑に到着する。
昭和58年11月、アメリカ合衆国のロナルドレーガン大統領夫妻が来日、中曽根康弘首相の日の出山荘で日米首脳会談がおこなわれた事を記念して、平成14年に碑が建てられた。
大統領夫妻は平井中学校校庭にヘリコプターで到着し、町長ほか町民全員の歓迎を受けながら山荘へ向かったそうだ。
この辺りは遊歩道として綺麗に整備されており、記念碑のある頂上から望む日の出町の景色が素晴らしく気持ちいい。今回のメインのひとつだろう。中学校校庭では野球部が練習をしており、掛け声と打球音が聞こえてきて懐かしい気分にさせられた。
碑までの遊歩道(写真左)、英語で首脳会談モメント(写真上左)当時の町長のコメント(写真上右)
   

 ふれあい農産物直売所    新鮮なとれたて地元野菜と鶏卵が大人気

 

再び、役場前の通りへ戻り、西へ進んでいくと、200mほど右側にふれあい農産物直売所がある。
職員の人に聞くと、午後にはほとんどのものが売り切れてしまうらしいので早めの立ち寄りが良いとの事。
中に入るとにんじん、トマト、トウモロコシ、椎茸などが所狭しと並んでいる。どれも活き活きとみずみずしく美味しそうだ。地野菜「のらぼう菜」も発見した。のらぼうは東京西部にしかない秋まき地野菜で、3月から5月にかけて出回る。おひたしや和え物、おみそ汁の具にするのが美味。
また日の出トマトもハウス栽培が中心で、品質には定評がある。普段スーパーでは手に入れる事のできないものだけに、ぜひ買い物に立ち寄りたいスポットである。
 

朝採れた新鮮な日の出トマト
昼過ぎには品薄状態に
ふれあい農産物直売所
住所 東京都日の出町平井
TEL 042-597-0010
時間 9:00〜17:00
定休 水曜日
備考 午後にはほとんどの野菜が売り切れてしまうので注意
 
写真左のぐりむ(JAあきがわ日の出経済センター)は、直売センターに隣接しており、日用雑貨、園芸、花などを販売している。

 西福寺と大久野フジ    都指定天然記念物。樹齢400年の見事なフジ。

 
さらに街道を西へ進んでいく。途中落合橋を渡り、月見草と水の公園という風情のある名前の公園を抜けて、しばらく行くと西福寺にぶつかる。

このお寺は、開創年代は詳かではないが旧堂宇の阿弥陀堂の建立が、「武蔵名勝図会」によれば、長徳年間(995〜999年)と記されている古刹である。中興の祖は真観上人で、弘長元年(1261年)に遷仏供養を営んだが17年後の弘安元年(1278年)に同上人は当山で入寂した。

多摩の郷八十八ヶ寺の第53番札所として青梅金剛寺高尾薬王院高幡金剛寺と並び唱されており、1月の第3日曜日に行われる、初不動護摩供及び、火生三昧供(火渡り)は多摩地区の風物詩として有名である。
西福寺
住所 東京都日の出町平井712
TEL 042-597-0557
 
   


木の階段を登った所に大久野フジがある
さらにここから東へ5分ほど行ったところにある大久野フジは、昭和31年に東京都の天然記念物に指定された樹齢400年、根元周囲3mのもので、自生のフジとしては都内有数である。4月下旬のフジまつりから5月中旬にかけて、薄紫の蝶形のきれいな花を咲かせる。昭島市の拝島フジと並んで有名である。

今回は時間の都合上寄る事ができなかったが、この奥には「花菖蒲の里」があり、6月には3,000株約100種の花菖蒲が丘陵を背景に美しく咲き誇るそうだ。

・昭島の拝島フジ
  

 

 幸神神社とシダレアカシデ    樹齢700年を越える国の天然記念物指定の銘木。

 
幸神神社
住所 東京都日の出町大久野2129
TEL 042-597-0820
その他 国の天然記念物指定
 
西福寺を出て山を下って表通りへ向かう。この辺りは旧大久野村の中心なのだろう。駐在所、中学校、小学校、公民館などがすぐ近くにあり、住んでいる人も多そうだ。堀口橋を過ぎてすぐ、大久野中学校バス停を右へ入ったところに幸神神社(さちかみじんじゃ)はある。
神社のシダレアカシデは、樹齢700年以上で、シダレ状に四方に枝を垂らしためずらしいもので直径は5mにもなり、昭和17年7月21日になんと国の天然記念物に指定されている。
     

 

 

 

 

 




この勇壮なシダレアカシデは国の天然記念物に指定されている。枝がしだれ状に長く伸びているのが特徴。新緑の時期が特に美しい。この地で700年以上生き続ける。
「アカシデはカバノキ科クマシデ属の中にあって、別名ソロノキと呼ばれる落葉高木で、北海道から九州の山野に自生する。幸神神社のシダレアカシデは、その変種であり、その名が示すように大小の枝が根本から屈曲して分かれらせん状によじれ垂れ、珍しい姿をしている。全体から見るとちょうどお椀を伏せたような優雅な形をしている。

3月26日の例祭には幸神ばやしが盛大に行われるらしいので、次回はぜひ見てみたいと思う。

さて今回のウォーキングはここで終わりなのだが、せっかく日の出町に来たのだから有名な生涯青春の湯つるつる温泉に行ってみる事にした。ここからは日の出山方面へ約5〜6kmなので行けなくもないが、一旦JR武蔵五日市駅に戻り、温泉行きのバスを利用する事にした。
  
 

 ひので肝要の里    都市と農山村の交流の場。町内産の新鮮野菜やそば打ち体験、ブルーベリー摘みなども。

 
  JR武蔵五日市駅から「青春号」という青色のボンネットバスが、1時間に1〜2本の間隔で走っているので、それに乗ってつるつる温泉方面へ。
途中ある肝要の里(かんようのさと)は、日の出町町営施設で、日の出町産の各種農産物やジャム、ケーキ、クッキーなど手作りの物産や、町に4軒ある酪農家が飼育するジャージー牛の生乳から作った濃厚で美味しいソフトクリーム、アイスクリームを販売している。
ほかにも2Fのそば打ち教室や喫茶室では、地元の食材をふんだんに使った手打ちそばなども食べることができる。

また建物の裏には小さな資料館があり、名前も小さな蔵の資料館という。「蔵の町日の出」をテーマに、町内の多くの蔵に保存されていた刀、器、書画など貴重な資料を展示している。9時〜17時。火曜定休。入園料は100円。興味のある人はぜひよってみるといいだろう。

出ると建物の前に「つるつる温泉」行きの有名な赤いボンネットバス(無料)が止まっていたので乗り込む。約5分ほどで温泉に到着だそうだ。

趣のある木造の看板
館内は買い物客が大勢
朝採れた新鮮な野菜がずらり
ひので肝要の里
住所 東京都日の出町大久野4089
TEL 042-597-5290
時間 10:30〜18:00(食体験コーナーは平日11:30〜16:30、祝休日は10:30〜17:30)
定休 火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
 
資料館入り口
白亜の蔵作り風建物
地元でボトリングした多摩源流水
隣の瀟洒な建物は事務所

 生涯青春の湯-ひので三ツ沢つるつる温泉   ウォーキングの最後はアルカリ性のツルツルした温泉でゆったりつくろぐ
 
いよいよこのウォーキングも最後を迎える。最後はゆったりとくつろいで汗を流してから帰路につくとしよう。

いわゆる「温泉通」をもうならせるその泉質は弱アルカリ性単純温泉で「別名美人の湯」と古くから言われているものだ。またその魅力を存分に体験できる広々とした大浴場は「洋風大浴場(生涯青春の湯)」「和風大浴場(美人の湯)」と2種類あり、週ごとに男女交代となる。(スケジュールはホームページにて確認、もしくは直接施設に問い合わせを。)洋風大浴場は楕円の大きな湯舟が印象的。

大きくとった窓からは緑も鮮やかで、実に開放感にあふれている。人気の和風大浴場はヒノキの香りがかぐわしい落ち着いたデザインで、同じく大きな窓から自然が目に飛び込んでくる。どちらもいつ行っても大変清潔に整えられ、施設の万全な管理体制が伺える。高い天井を見上げながら目を閉じると、日頃の疲れがすーっと楽になっていくのがわかる。

露天風呂は1カ所。和風大浴場にしかないので「露天風呂好き」の方は要注意。こちらも上記同様スケジュール確認を。
純和風のひょうたん型の露天岩風呂で、雨よけの屋根もついている。大露天風呂とは言えないものの谷間を渡る風が、ほてった肌に心地よい。思うより涼しい風に山奥に来たんだと再確認。ついつい長湯してしまいそうになる居心地の良い露天風呂である。その他、サウナや水風呂などもあり洗い場も広く使いやすい。充実施設で、じっくりリフレッシュしてみてはいかがだろうか。東京の秘湯。癒されること間違いなし。

詳しくはぽかなび-生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉を!
これで今回のウォーキングは終了である。つるつる温泉から最寄りの武蔵五日市駅までは定期的にバスが出ているのでご安心を。
 
 
【取材後記】 

町名にもなっている標高902mの日の出山の麓にあるこの町は、活き活きとした緑と清流平井川が共存し、全ての時間がゆっくりと流れていた。

保泉院近くで散歩をしていた老夫婦、ふれあい直売所のにこやかなおばあさん、大久野駐在所のおまわりさん、みんな明るくどこか懐かしい感じのする人たちである。

約3時間、バス移動を入れればもっとだが、平坦で歩きやすい道が多くオススメである。

実はつるつる温泉以西には、日の出山ハイキング、南には白岩滝もあるのだが時間の都合で今回は行くことができなかった。

次回はJR武蔵五日市駅を始点に、紅葉の日の出山登山を楽しんでみようと思う。

 
 
 
 
 
 

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