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多摩武蔵野ウォーキング
 
渋谷区  SIBUYA
  明治神宮・表参道・渋谷駅周辺

めいじじんぐう おもてさんどう しぶやえきしゅうへん

神宮の杜からモダンなファッション街を歩く、歴史&流行タウンウォーキング

駅前にファッションビルが建ち並び、オフィス街が広がる渋谷区は、東京を代表する流行発信都市。その中心地となっている原宿と渋谷は、江戸時代には武家屋敷や田園が広がり、戦後は東京オリンピックの開催地として発展した街で、現在でもそれぞれの時代を象徴する歴史スポットがあちこちに残っている。今回は、この2つの街並みを形成した明治神宮や代々木公園を訪れ、さらに表参道から渋谷駅周辺までのモダンな街並みを散策する、歴史と流行タウンを巡るコースをご紹介。実際に足で地形を感じとりながら、街の成り立ちや歴史をじっくり味わうように歩いてみると、現代的な街並みの中にも新たな発見があって面白い!

 
 
全長
約7.5キロ
表参道ヒルズ
所要時間
約2.5時間
Access :電車
JR原宿駅下車
Access : 車
明治通りから神宮前交差点を西へ約1分
おすすめ
シーズン
新緑の春と、紅葉の秋シーズンがおすすめ
 
 
 
1 原宿駅
 ↓
徒歩1分
2 明治神宮
 ↓
徒歩3分
3 代々木公園
 ↓
徒歩5分
4 国立代々木競技場
 ↓
徒歩10分
5 竹下通り・ラフォーレ原宿
 ↓
徒歩2分
6 表参道・表参道ヒルズ
 ↓
徒歩15分
7 青山通り
 ↓
徒歩20分
8 渋谷センター街
 ↓
徒歩10分
9 Bunkamura
 ↓
徒歩10分
10 渋谷駅
 
 

 明治神宮   豊かな樹林に包まれた明治天皇を祀る神社

 
原宿駅から神宮橋を渡り、明治神宮の南参道へ。入口に建つ立派な鳥居をくぐれば、そこは神域ならではの静けさに包まれた自然豊かな神宮の杜だ。まずはこの明治神宮からウォーキングをスタート。参道の玉砂利を静かに踏みしめながら、御社殿へ向かって歩いていこう。

大正13年(1925)に英国調ハーフティンバー様式で建築された原宿駅
大正13年(1925)に英国調ハーフティンバー様式で建築された原宿駅
原宿駅前の賑わいと背後に広がる神宮の杜
原宿駅前の賑わいと背後に広がる神宮の杜
山手線の線路を越える神宮橋
山手線の線路を越える神宮橋

大鳥居
大鳥居
明治神宮本殿 明治神宮一の鳥居
明治神宮
住所 渋谷区代々木神園町1-1
電話 03-3379-5511

明治神宮といえば、初詣で賑わう神社として有名だ。初詣の参詣者数は例年日本一で、三が日は300万人以上の人が参拝するという。境内も広大だが、もともとこの土地は南豊島御料地という皇室所有地で、明治神宮ができる前は、御苑を除くほとんどの土地が畑や荒地だった。明治45年(1912)に明治天皇が崩御し、大正4年(1915)から神宮の造営工事が開始され、それと同時に全国から献木が奉納された。総面積約70万uの土地に365種(現在は246種)、約10万本の樹木が植林され、現在の神宮の杜が誕生。ここは人工林とはいえ、創建から50年後には自然林に近づいていることが調査で分かり、世界的にも注目されている。
南参道
  南参道
御社殿
御社殿
南参道から日本一大きな檜造りの大鳥居をくぐり、参道を右に折れれば御社殿に到着。参道でもよく見かけたが、御社殿前も外国の参拝者が多いことが印象的だ。ご祭神は、明治天皇と昭憲皇太后。建物は一度戦時中に空襲で炎上したが、現在は昭和33年(1958)に復興した流れ造りの立派な御社殿が建っている。ぜひお参りしたい。
 
また御社殿の北側にはご祭神ゆかりの品々を展示する宝物殿があり、南側には江戸時代の武将加藤家や井伊家の元庭園だった御苑が広がり、見どころも沢山。神宮内には芝生や休憩所もあるので、森林浴をしながら参道をひと回りしてみるのも楽しい。

宝物殿 宝物殿前の芝生
宝物殿 宝物殿前の芝生
御苑。奥に見えるのは隔雲亭
南池(御苑内) 南池(御苑内)
御苑。奥に見えるのは隔雲亭 南池(御苑内) 南池(御苑内)
     
 

 代々木公園   広い空と森林浴が楽しめる都会の癒しスポット

 
都立代々木公園
都立代々木公園
住所 代々木神園町2-1
電話 03-3469-6081
URL TOKYOおでかけガイド 代々木公園
明治神宮の南側には代々木公園が広がっている。神宮の杜と地続きにつながっているような緑地だが、こちらは芝生や噴水池、また花園や雑木林が整備された都立公園だ。神宮からは一般道に出て、原宿門から入ってみよう。都会の真ん中で珍しく広い空が眺められる開放的な公園だ。
原宿門からの散策道
原宿門からの散策道
初夏に花咲くバラ園
初夏に花咲くバラ園

この土地は、かつては陸軍の代々木練兵場だったところで、戦後は米軍に接収され、米軍家族の宿舎や将校クラブ、劇場、教会等の建つワシントンハイツとなった。その時代は日本人立ち入り禁止地域だったが、昭和38年(1963)に返還。昭和39年(1964)の東京オリンピック開催時には選手村の用地となり、昭和42年(1967)に都立公園として整備された。その歴史を物語るように、園内には練兵場時代の日本航空発始の碑が建ち、オリンピック選手村の宿舎も一部残されている。現在は約54万uの広大な敷地に花園や樹木が広がり、四季折々の風景と散策が楽しめる都会のオアシスとなっている。

水しぶきとそよ風が心地よい噴水池   中央広場は空が広くて開放的
涼しげな木陰の広がる雑木林を散策
水しぶきとそよ風が心地よい噴水池   中央広場は空が広くて開放的 涼しげな木陰の広がる雑木林を散策
 

 国立代々木競技場   東京オリンピックの競技場となった記念すべき建造物

 
展望デッキのある渋谷門から高架橋を渡ると、右手にNHKの建物が現れ、左手に国立代々木競技場が見えてくる。スポーツの大会や特別なイベントがない限り敷地内は閑散としているが、この競技場は東京オリンピックのために建てられた歴史ある建造物である。

展望デッキを備えた渋谷門   高架橋を渡って車道を越える
野外ステージとNHKの建物
展望デッキを備えた渋谷門   高架橋を渡って車道を越える 野外ステージとNHKの建物

昭和39年(1964)に完成した代々木競技場は、東京オリンピックでは第一体育館が水泳競技、第二体育館がバスケットボール競技に使用された。 その構造は世界でも珍しい高張力による吊り屋根方式で、当時の日本建築の粋を極めた建造物として国際的に高く評価された。二対の体育館が持つ外観の曲線フォルムはどこから見ても美しく、まるで芸術作品のような存在感だ。現在は、全国高校バレー選抜優勝大会や国際プロフィギュアスケート選手権大会、全日本総合バスケットボール選手権大会などの会場として利用されている。

第一体育館。競技のほかにコンサートなどにも使用
第一体育館。競技のほかにコンサートなどにも使用
国立代々木競技場
国立代々木競技場
住所 渋谷区神南2-1-1
電話 03-3468-1176(第一体育館)
03-3468-1177(第二体育館)
巻貝のような形をした第二体育館 第一体育館前の広々とした遊歩道
巻貝のような形をした第二体育館 第一体育館前の広々とした遊歩道
 

 竹下通り・ラフォーレ原宿   今も昔も若者が集うファッションのメッカ

 
オリンピック競技のレリーフがついた五輪橋
五輪橋を渡って再び原宿駅と戻り、竹下通りへ。竹下通りは今も昔も変わらない若者に人気のショッピング街だ。この通りはかつて裏参道と呼ばれ、1970年頃までは閑静な住宅街だったが、80年代に流行った竹の子族やタレントショップなどの影響で、ブティックのひしめくファッションストリートとなり、来街者も低年齢化した。現在も十代に人気の洋服店やアイドルショップ、アクセサリー店やクレープ屋などが建ち並び、相変わらず人出の多い賑やかな通りである。
オリンピック競技の竹下通り入口。若者たちが吸い込まれるように入っていく
オリンピック競技のレリーフがついた五輪橋 竹下通り入口。若者たちが吸い込まれるように入っていく
ラフォーレ原宿
ラフォーレ原宿
住所 渋谷区神宮前1-11-6
電話 03-3475-0411
営業時間 11:00〜20:00
定休日 年中無休
URL http://www.laforet.ne.jp/
オリンピック競技の様々なショップが軒を連ねる 通りは洋服店の店舗が多く華やか
様々なショップが軒を連ねる 通りは洋服店の店舗が多く華やか
カフェや占いの館なども人気 外国人観光客の姿も多く見かける
カフェや占いの館なども人気 外国人観光客の姿も多く見かける
竹下通りから明治通りを右に曲がると、右手に大きな広告が掲げられたファッションビルが見えてくる。昭和53年(1978)にオープンして以来、ファッションと流行の発信地として原宿のランドマーク的存在となっているラフォーレ原宿だ。地上6階、地下2階のスペースにはアパレルブランドの店舗とイベントスペースのラフォーレミュージアム原宿が入っている。このビルの目の前が神宮前交差点。
ここからはケヤキ並木の美しい表参道を青山方面に向かって歩いていこう。
 

 表参道・表参道ヒルズ   ケヤキ並木が爽やかな原宿の目抜き通り

 
表参道は、原宿駅から青山通りの交差点まで延びる約1kmの並木道。明治神宮の参道として大正9年(1920)に整備され、その翌年にケヤキ並木が植樹された。太平洋戦争によって多くのケヤキが焼失したため、現在の並木は戦後に植樹された2代目だそうだが、枝葉を広げたケヤキの並木は存在感のある見事な景観だ。

表参道とケヤキ並木
いつも人通りの賑やかな散策道
表参道とケヤキ並木 いつも人通りの賑やかな散策道
北側の歩道脇に建つ参道橋の石碑
北側の歩道脇に建つ参道橋の石碑
 
表参道の道端に「参道橋」と刻まれた石碑を見つけた。ちょうどキャットストリートの小路と交差する辺りで、表参道の両歩道にこの石の欄干が残されている。こんなところに橋があったかと思うと不思議な感じがするが、かつてここには表参道を横切るように渋谷川という川が流れていた。実はキャットストリートというのは渋谷川の暗渠に整備された小路で、現在もこの通りの下を川が流れているのだ。
渋谷川が暗渠で流れるキャットストリート
  南側の歩道にも参道橋の石碑がある
渋谷川が暗渠で流れるキャットストリート   南側歩道にも参道橋の石碑
 

渋谷方向に延びるキャットストリート
渋谷方向に延びるキャットストリート

案内板に描かれている葛飾北斎の「穏田の水車」
案内板に描かれている葛飾北斎の「穏田の水車」

参道橋付近。ここが渋谷川の流れる谷であることを示すように、ここから原宿方面と青山方面の表参道は緩やかな上り坂となっている
参道橋付近。ここが渋谷川の流れる谷であることを示すように、
ここから原宿方面と青山方面の表参道は緩やかな上り坂となっている
渋谷川は葛飾北斎の富嶽三十六景で「穏田の水車」として描かれており、この辺りは明治時代中期まで水車を使った精米業が盛んだったという。昔、原宿に田園が広がり、富士山も眺められたというのは今でこそ信じられないが、渋谷川の支流の河骨川は唱歌「春の小川」のモデルとなった川で、100年前まではその歌詞にあるようなのどかな風景が渋谷区一帯に広がっていたらしい。

戦後、ワシントンハイツに住む米軍家族のために、表参道には次々と異国的な店が建ち始め、さらに東京オリンピックの開催によって原宿はインターナショナルな街となった。そんな新しい文化に惹かれた若者やクリエイターたちが原宿界隈に集まるようになり、表参道は先進ファッションとトレンドの中心地となっていった。歩道北側にあった同潤会青山アパートは、昭和の文化的都市生活のシンボルであったが、現在はその跡地に再開発された「表参道ヒルズ」が原宿の新たなシンボルとなっている。

表参道ヒルズ
表参道ヒルズ
住所 渋谷区神宮前4-12-10
電話 03-3497-0310
営業時間 ショップ11:00〜21:00(日曜〜20:00)
レストラン11:00〜24:00(日曜〜23:00)
表参道の約1/4という270mもの壁面を持つ表参道ヒルズ。施設全体が表現力を持つ「メディアシップ」というイメージ通りに、建物は並木道に停泊する箱舟そのもの
表参道の約1/4という270mもの壁面を持つ表参道ヒルズ。施設全体が表現力を持つ「メディアシップ」というイメージ通りに、建物は並木道に停泊する箱舟そのもの


 
表参道ヒルズの反対側の歩道は有名ブランドの店舗が集まるストリート。行き交う人もオシャレな人や外国人の姿が多く目につく。表参道の緩やかな坂を上りきったところが青山通りとの交差点。そこからは青山通りを右へ曲がり、渋谷方向へと歩いていこう。
人々が集うメインエントランス。地上6階、地下6階の館内には93店舗の専門店と38戸の住宅、駐車場などが入っている

人々が集うメインエントランス。地上6階、地下6階の館内には
93店舗の専門店と38戸の住宅、駐車場などが入っている

 
表参道ヒルズ
本館の東側にはかつての面影を残した「同潤館」もあり、ショップやギャラリーとして旧アパートの風情が再現されている

表参道の南側歩道に並ぶブランド店
表参道の南側歩道に並ぶブランド店
  参道橋付近も現在はお洒落な風景に
参道橋付近も現在はお洒落な風景に

竹下通りと違って表参道はアダルトな雰囲気
竹下通りと違って表参道はアダルトな雰囲気
ビルもヨーロッパ調で並木道の景観とマッチ
ビルもヨーロッパ調で並木道の景観とマッチ
青山通りとの交差点
青山通りとの交差点
 

 青山通り・国際連合大学・こどもの城   学問と文化の施設が集まる大通り

 
国道246号線である青山通りは、広い車道に沿って高いビルが建ち並ぶ都会の大通り。 しばらく歩くと、左手に青山学院大学のキャンパスが見え、その真向かいには斬新なピラミッド型の建物が建っている。
  青山通りは国道246号線
    青山通りは国道246号線

表参道交差点の青山通り・赤坂方面
表参道交差点の青山通り・赤坂方面
 

渋谷方面の風景。飲食店やブティックが多い
渋谷方面の風景。飲食店やブティックが多い


青山通りとの交差点
青山学院大学前の歩道
  青山学院大学のキャンパス
青山学院大学のキャンパス


こちらは代々木競技場を手掛けた丹下健三氏の設計で、平成4年(1992)に完成した国際連合大学。国際連合大学は、人類の平和と発展という国連の目的に学術面で寄与する組織として創設された国際的学術機関で、大学とはいえ青山学院大学と違い学生が存在しない特別な施設だ。

 
国際連合大学
国際連合大学
住所 渋谷区神宮前5-53-70
電話 03-3499-2811

岡本太郎作「こどもの樹」
 

国連大学の西隣に建つのは、青山劇場とこどもの城。こどもの城は昭和54年(1979)の国際児童年を記念して、当時の厚生省によって建設された総合児童センターだ。館内には子供たちが遊んで学べるプレイホールや音楽ロビー、パソコンルーム、レストランなどがあり、1階正面には青山劇場、本館の上階にはホテルも入っている。玄関前に建つ岡本太郎作の「こどもの樹」のオブジェが、いつも楽しげに出迎えてくれる。

 

青山劇場の入口

  こどもの城
こどもの城
住所 渋谷区神宮前5-53-1
電話 03-3797-5666
開館時間 12:30〜17:30、土日祝・春夏冬休み10:00〜17:30
休館日 月曜日(祝日の場合翌日)
入館料 小人(3〜18歳)400円、大人500円
岡本太郎作「こどもの樹」   青山劇場の入口   関連リンク:TOKYOおでかけガイド 青山劇場
 

 渋谷センター街・Bunkamura   百貨店と飲食店が建ち並ぶ都内指折りの繁華街

 
青山通りから宮益坂を下り、明治通りまで来ると、ようやく渋谷駅が見えてくる。山手線のガード下をくぐれば、JR渋谷駅前のスクランブル交差点だ。ハチ公前広場にはお馴染みの忠犬ハチ公像や旧東急車輛のモニュメントがあり、駅前に集まる人々の背後には、映像広告が踊る大型スクリーンとファッションビルが林立する賑やかな街並みが目に飛び込んでくる。

青山通りの歩道橋から眺めた渋谷の街
青山通りの歩道橋から眺めた渋谷の街
  青山通りから宮益坂(右)を下る
青山通りから宮益坂(右)を下る

明治通りと渋谷駅の駅ビル東急東横店
明治通りと渋谷駅の駅ビル東急東横店
山手線のガード下をくぐってハチ公口へ
山手線のガード下をくぐってハチ公口へ
JR渋谷駅のハチ公口前
JR渋谷駅のハチ公口前

通行人が四方八方に横断するスクランブル交差点
通行人が四方八方に横断するスクランブル交差点
 
いつも待ち合わせの人に囲まれている忠犬ハチ公像
いつも待ち合わせの人に
囲まれている忠犬ハチ公像

駅前に林立するビルと交差点で信号を待つ人々
駅前に林立するビルと交差点で信号を待つ人々
  旧東急車輛のモニュメント。車内では渋谷駅の歴史写真などを展示
旧東急車輛のモニュメント。車内では渋谷駅の歴史写真などを展示

店の看板が目立つセンター街の街並み
店の看板が目立つセンター街の街並み

センター街からも小路が四方に延びている
センター街からも小路が四方に延びている

ヨーロッパの裏通りのような雰囲気が漂うスペイン坂
ヨーロッパの裏通りのような雰囲気が漂うスペイン坂

 
  渋谷センター街の入口
渋谷センター街の入口

交差点を斜めに渡り、そのまま渋谷センター街の入口へ。この通りは居酒屋やレストラン、カラオケ店、靴店などの看板がひしめき合う渋谷の中心街だ。昔から若者が集まる賑やかなスポットだが、最近は「歩きタバコ禁止」などいろいろな規制が張られたことで、ゴミも落ちていないきれいな通りとなった。界隈にはスペイン坂やオルガン坂など洒落た名前の小路が多く、ショッピングや散策がとても楽しいところだ。

渋谷のランドマーク「109」のファッションビル
渋谷のランドマーク「109」のファッションビル


さらに道を西へ進めば、「Bunkamura」のある東急百貨店本店前に出る。明治時代、この辺りの高台は肥前の鍋島家の土地で、松濤園という大規模な茶園が広がっていたという。当時は渋谷茶として東京中で有名だったが、その後、宇治茶の人気に負け閉園。松濤という地名だけが残り、松濤園への農道は拡幅されて現在の文化村通りとなった。最盛期の松濤園では数千人の茶摘み女と職人が働いていたというが、この渋谷の街がお茶の産地だったという話は意外な事実で面白い。

Bunkamura
Bunkamura
住所 渋谷区道玄坂2-24-1
電話 03-3477-9111
Bunkamuraには音楽ホールのオーチャードホール、劇場のシアターコクーン、映画館のル・シネマ、美術館のザ・ミュージアムなどが入っている
Bunkamura

  文化村通り
文化村通り

Bunkamuraには音楽ホールのオーチャードホール、劇場のシアターコクーン、映画館のル・シネマ、美術館のザ・ミュージアムなどが入っている
関連リンク:TOKYOおでかけガイド−オーチャードホール シアターコクーン ル・シネマ


文化村通りを下ると、そこはスクランブル交差点と渋谷駅。今回のウォーキングは、渋谷駅に戻ってきたところで終了だ。まだまだ渋谷散策を楽しみたい人は、道玄坂や公園通り、明治通りなどへも行ってみよう。渋谷駅周辺には百貨店や飲食店も多く、夜はさらに活気づく街。駅前にそそり立つ渋谷マークシティの高層階から眺める東京の夜景もオススメだ。

JR渋谷駅
JR渋谷駅
  渋谷駅を飾るハチ公のレリーフ
渋谷駅を飾るハチ公のレリーフ

 
 

【取材後記】 明治神宮・表参道・渋谷駅周辺の歩き方ポイント

稲荷橋から地上に出た渋谷川

稲荷橋から地上に出た渋谷川

宇田川が暗渠で流れる宇田川町付近

宇田川が暗渠で流れる宇田川町付近

渋谷駅東口の国道246号線と東急東横線が交差する辺りに、稲荷橋という小さな橋があります。この橋へ来ると、原宿でキャットストリートの暗渠を流れていた渋谷川の流れを地上で見ることができます。護岸で固められた殺風景な川ですが、宮益坂と道玄坂に挟まれた渋谷駅の真下を通過する川の流れを目にすると、渋谷の街はその名のとおり、谷間にできた街なのだということが納得できるでしょう。

渋谷川は新宿御苑や明治神宮の池が水源で、原宿方面から流れてきた本流は宮下公園や渋谷駅の真下を通り、稲荷橋から地上に出た後、港区の天現寺橋から古川と名を変え、JR浜松町駅付近で東京湾に注いでいます。また、唱歌「春の小川」のモデルとなった河骨川は、途中から宇田川という名称になり、まさに宇田川町の道路下の暗渠を通って渋谷駅周辺で渋谷川本流と合流します。今も繁華街の道路の下を小川が流れていることを意識しながら、渋谷の街を歩いてみてはいかがでしょうか。オシャレな坂も小路もみな、川につながる谷筋の道だったかと思うと、新たな渋谷の一面を発見できるかもしれません。

取材担当:美月春菜

 

 
 
 
 

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