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やくしいけこうえん・ななくにやま |
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町田市の中央を貫く鎌倉街道周辺には、美しい庭園が広がる薬師池公園を中心に、花や緑を楽しめる花園が数多く点在する。その西方には自然豊かな丘陵地帯が広がり、歴史ある旧街道や郷愁漂う素朴な田舎道が今もなお残っている。季節ごとに花開く花園のシーズンに合わせて、雑木林や農道を行く土の散策道に心癒されながら、自然満載の丘陵ルートを歩いてみてはいかがだろうか。一日では全ての施設を見て回れないほど、見どころ盛り沢山の行楽エリアだ。 |
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全長 |
約4.8キロ |
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所要時間 |
約2.5時間 |
Access :電車 |
小田急線町田駅北口より本町田経由鶴川駅行きバス、または本町田経由野津田車庫行きバスで「薬師池」下車 |
Access : 車 |
町田駅から国道18号線(鎌倉街道)で約15分 |
おすすめ
シーズン |
4〜5月の花園オープンシーズンがおすすめ |
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1 町田駅北口 |
↓ |
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バス15分 |
2 薬師池バス停 |
↓ |
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徒歩3分 |
3 薬師池公園 |
↓ |
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徒歩3〜10分 |
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↓ |
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徒歩30分 |
5 町田ダリア園 |
↓ |
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徒歩5分 |
6 七国山・鎌倉街道碑 |
↓ |
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徒歩1分 |
7 鎌倉古道 |
↓ |
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徒歩30分 |
8 ふるさと農具館・町田ぼたん園 |
↓ |
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徒歩30分 |
9 自由民権資料館 |
↓ |
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徒歩5〜15分 |
10 袋橋バス停・国本学園前バス停 |
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七国山・鎌倉街道碑 七つの国を見渡す山から丘陵の中の鎌倉古道へ |
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町田ダリア園を過ぎ、道が二手に分かれるところで右へ入ると、民家の建ち並ぶ中に、突如として草木の生い茂る薄暗い林道の入口が現れた。ここが七国山への入り口だろうかと、不思議な気分で林道を入っていくと、ほんの数十メートル先の道の脇に「七国山 鎌倉街道の碑」の石碑をみつけた。
七国山は、標高128.4メートルの山で、かつては相模、甲斐、伊豆、駿河、信濃、上野、下野の7つの国を眺めることができたことから、峠にその名が付けられたという。現在、この石碑のある場所は切り通しの道のため遠方の景色は見えないが、昔はこの峠を通るたびに、人々は眼下に広がる遠くの国々の景色を眺め、さまざまな思いを巡らせたに違いない。ここは鎌倉から町田、府中、所沢を通り高崎へとつながる鎌倉街道上ノ道の古道跡。石碑のそばには、鎌倉時代に掘られたという古い井戸が残っており、かの新田義貞が元弘3年(1333年)に鎌倉攻めの軍を率いて通行した際、ここに井戸を掘り、軍馬に水を与えたと伝わっている。
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鎌倉古道の脇に現れた古井戸 |
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七国山 鎌倉街道の碑 |
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ここからは、少し回り道だが、鎌倉古道の続きを歩いてみることにした。「鎌倉街道上ノ道」の標識のある左側の林道へと入っていく。鬱蒼と繁る草木がまるで過去の風景のようにも見え、この道を昔も軍馬や商人、旅人たちが通ったのだろうかと思うと、なんだか気分が高揚してきた。新緑の間から木漏れ日が降り注ぎ、時折、鳥の声が木立に響く。この辺りの雑木林は緑地保全地域で、多摩丘陵の豊かな自然が存分に残されており、古道といえども緑地の散策道としてきれいに整備されている。
「七国山緑地保全地域案内図」が出てきたところで、右へ折れる上り坂の細道へと入ろう。獣道のような細い小径を辿っていくと、七国自然苑入口前の舗道に出るので左へ。標高の高さはその辺りがピークとなり、道はだんだんと下り坂になっていく。
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ふるさと農具館 自家栽培の菜の花と蕎麦を伝統の製法で名産品に |
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車も通る広い舗道を北へ向かって下っていくと、途中見晴らしのよい坂道から遠方の街並みが見える。少しだけ七国を一望する気分を味わったら、七国山ファーマーズセンターで少し休憩。その後、再び坂道を下ると、ふと道の両脇に菜の花畑が現れた。季節を過ぎてしまっていたので、花はほとんど見られなかったが、満開時はさぞかしきれいな風景だろうと想像できる。菜の花畑の北側には、この畑とつながりのある「ふるさと農具館」が建っている。 |
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坂の上から見える遠方の街並み |
菜の花畑 |
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ふるさと農具館 |
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入館料 |
無料 |
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開館日時 |
9時半〜16時半
(12月〜2月は16時まで)
休館日:月曜日 |
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町田の農業を紹介し、農具の展示も行うふるさと農具館では、なんと裏の菜の花畑で収穫した菜種を昔ながらの製法で菜種油にし、物産品として販売している。また菜の花の収穫後は、同じ畑で蕎麦も栽培しており、製品化した「七国山薬師そば」はファンも多く、期間限定の発売日にはあっという間に売り切れてしまうほどの人気商品となっている。 |
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七国山薬師そば |
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町田ぼたん園 ぼたんと芍薬の大輪が色鮮やかに百花繚乱 |
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園内奥には、明治時代に自由民権運動の三多摩地区の最高指導者として活躍した、石阪昌孝の墓と屋敷跡がある。屋敷跡は心地よい休憩の広場となっており、また自由民権運動に参加した詩人北村透谷と、大恋愛の末結婚した昌孝の長女、美那子が出会ったゆかりの地を記念して建てた自由民権の碑もある。 |
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自由民権資料館 多摩に起こった自由民権運動の歴史を紹介 |
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町田ぼたん園から道を東へ辿り、鎌倉街道を北へ進むと、芝溝街道の袋橋交差点に出るので右へ。そのすぐ左手には、自由民権資料館がある。薬師池公園や町田ぼたん園で目にした自由民権運動の記念碑に興味を抱いた人は、ここを訪れるといい。多摩や町田で起こった自由民権運動に関するさまざまな展示資料を自由に閲覧することができる。
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自由民権資料館 |
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入館料 |
無料 |
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開館日時 |
9時〜16時半
休館日:月曜日 |
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自由民権資料館で見学を終えたら、今回のウォーキングはここで終了。ここまで来ると、心地よい疲労感とともに空腹感も感じてくる。資料館からは歩いて袋橋バス停か、国本学園前バス停へ向かおう。町田駅行きのバスは、国本学園前バス停の方が本数も多くて便利。町田駅に着いたら、賑やかな繁華街で食事をしてから家路に着くのもいいだろう。
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【取材後記】 薬師池公園・七国山近隣の〜クウ・ネル・アソブ〜 |
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町田というと、東京の辺境、もしくは神奈川県寄りの文化圏というちょっと捉えがたいイメージがあったのだが、実際に降り立ってみると、駅前は有名百貨店が林立し、華やかに賑わう商店街もあり、その一方で東京とは思えないような古く、濃く、美しい緑が各所に残され、非常に多くの魅力を持った町だった。ここには文化と自然、活気と静寂、モダンと歴史が見事に共存しており、まるで町全体がテーマパークのようにそれぞれの見どころを展開している。こういう町づくりも面白いので、ぜひ都心や多摩東部に住む人々にも足を運んでいただきたい。
さて、そんな町田の中心部にある薬師池公園近隣のクウ・ネル・アソブ。クウ・スポットは、公園内にある売店と茶屋がとても気軽で便利。また、ふるさと農具館の近くにある「カフェガーデン風見鶏」はかわいらしい洋館の店構えで、軽食や喫茶にもオススメ。そして今回のネル・スポットは、町田ぼたん園内にある石阪邸跡の芝生の広場が最高!藤棚の下のベンチが静かで涼しいので、真昼の休憩でも気持ちがいい。アソブ・スポットは町田リス園が家族連れやカップルに最適。帰りに町田駅前の商店街を散策するのも楽しい寄り道となるだろう。
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取材担当:美月春菜 |
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